「オルタナティブボードとは?」
オルタナティブボードとはフィッシュを代表に、
エッグ、ミニシモンズ、ボンザー、ミニロングなどの総称で、
主流である競技用のハイパフォーマンスボードとは、
また違う楽しみが味わえるボードの事を言います。
オルタナティブボードは、浮力が大きく、幅が広く、
適度な重量があり、ロッカーが弱く、レールに厚みがあるのが一般的です。
そのため、テイクオフが早く、グライド(滑走)感があり、
たるいセクションも乗り継げ、よりロングライドが可能です。
そして、波に乗る回数と時間が増えるので、
ターンなど上達のチャンスも増えます。
さらに、スピードを出すのが簡単なので技も挑戦しやすい。
際どいセクションでのバーチカルなオフザリップや、
えぐるような鋭いカービングなどは難しくなりますが、
自己満レベルならそれらの技は十分可能です。
特にカットバックはターンの後半も失速しにくいので簡単にできます。
そんなオルタナティブボードが楽しいのは、
どんなシュチュエーションでしょうか?
「オルタナティブボードが楽しいシュチュエーション ↑」
オルタナティブボードが楽しいと思う
シュチュエーションは、小波やたるい波の時です。
サーフィンに必要な揚力を得やすいからです。
揚力がないと、サーフボードは波待ちの時のように、
浮力と重力が吊り合うまで沈んでしまいます。
揚力は、流体(水)と物体(ボード)に
相対する速度(スピード)が生まれると発生します。
波が大きいと、波のパワーでスピードを貰えますが、
小波ではスピードを補わなければなりません。
大きい浮力はボードの抵抗を減らし、スピードを上げやすくします。
幅の広さもパドルが安定することで、ふらつきによるボードの抵抗を減らします。
また、ノーズエリアも広いことで、前足により荷重することができ、
加速させやすくなります。
適度な重さも波のトップからの重力による落下スピードを増幅させます。
ロッカーが弱いことで長さの割にプレーニングエリア(フラットな接水面)が増え、
揚力が増します。
厚いレールは、ターンによる反発力を生み、さらにスピードを上げます。
サーフィンはスピードが命です。スピードを出すことによって、
迫力ある技を決めることができます。
「オルタナティブボードが辛いシュチュエーション ↓」
オルタナティブボードが辛いシュチュエーションは
大きい波やほれた波の時です。
このような時は、上記のような特徴が必要なくなり
裏目に出ることもあります。
大きい浮力はゲッティングアウトを辛くさせます。
大きくほれた波の時は、テイクオフのタイミングが一瞬で、
しかも繊細なので、幅の広さや弱いロッカーは、
波のパワーを受けすぎて、コントロールを難しくさせます。
厚いレールは波に弾かれてズルズル滑ったりします。
こんな時は、オルタナフリークな私もレギュラーショートボード
で遊びます。
「どんなオルタナティブボードを選んだらいいの?」
ボード選びの肝は、中途半端なスペックを選ばないことです。
いつもとは違う楽しみを味わうボードですから、
テイクオフやグライド感に重点をおいて下さい。
また、初心者の方やロングボーダーの方の初めの1本にも、
オルタナティブボードを強くおすすめします。
初めから大きな波にチャージすることは無いでしょうから、
オルタナティブボードで練習して上達してから
ショートボードに乗りましょう。
ショートボードはテイクオフしたあと、
アップス&ダウンしながら自分でスピードを出せないと走りません。
せめて、アップス&ダウンが出来るようになってからにしましょう。
ショートボードに乗れるようになっても
オルタナティブボードは小波で大活躍するので、
全然ムダにはなりません。
具体的なおすすめスペックは
長さは5.6~6.0フィート
(短すぎると走りませんし、長すぎると動きが重くなります)
体積は体重の55~60パーセント
(例えば、体重65キロの方でしたら、体積36cl~39cl)
幅は21インチ以上、厚みは2.5インチ以上が望ましいです。
「まとめ」
サーフィンは自然相手のスポーツなので、波を選ぶことはできません。
波にボードをアジャストさせることが楽しむコツです。
釣りのルアーやゴルフのクラブと一緒です。
オルタナティブボードは小波でサーフィンを楽しむために
欠かせないボードだと言えます。
小波やたるい波のときはオルタナティブボードでかっ飛んで楽しみましょう!